2014年の最新IT事情を考えよう!

第1回  第2回  第3回  最終回  

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              どうする消費税!
     何がどうかわる?私たちは何をすれば良い? 第1回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 平成26年は一体どんな一年になるのでしょうか。今年は、消費税率の変更
などもありますが、「初詣」や「えべっさん」などで購入したお守りや商売繁
盛の福笹は、実質的な喜捨金と認識されているため、消費税は非課税になるそ
うです。これなら消費税率の変更があっても、両手いっぱいに笹を持って商売
繁盛を願えそうですね。
 
 さて、今月は「消費税をもう一度考える」と題し、消費税のお話をさせてい
ただきます。
 
 まずは、これまでの消費税の推移についてみてみましょう。


-★ 消費税の推移 ★-------------

 消費税法は、平成元年に税率3%から施行されました。その後、平成9年に
は5%に改定され、平成26年4月には8%へ改定されます。

平成26年4月の改定に続き、平成27年10月には10%へ改定されること
も確定しており、16年間変わらなかった税率が大きく変わろうとしています。
 
 では、消費税率の内訳はどうなるのでしょう?
 

-★ 変更される消費税率詳細 ★-------------

 現行:
  5%の消費税内訳 消費税率4%+地方消費税率1%
 平成26年4月?:
  8%の消費税内訳 消費税率6.3%+地方消費税1.7%
 平成27年10月?:
  10%の消費税内訳 消費税率7.8%+地方消費税2.2%

 消費者は、商品の購入代金と共に消費税を一旦支払っています。
支払った消費税は販売元の企業が会計処理をおこない、国や都道府県に
納税しているのです。
 
 では、私たちが消費者としてよく目にする「値札」はどう変わるのでしょう?
 

-★ 「値札」はどう変わる? ★-------------

 平成16年4月からは、消費税相当額を含んだ「総額表示」が義務付けられ
てきました。

 「総額表示」の対象となる表示物は、値札や店内陳列棚、ポップだけではな
く、商品パッケージへの印字やカタログ等への価格表示なども含まれますので、
容易に変更しにくいものも多く含まれています。
 
 今回は短期間で2段階の消費税率変更が待ち受けています。
 
 販売元で、その度に値札や広告を刷りなおす・・・ことができれば良いですが、
実際は大きな負担がかかるため、「総額表示形式」の規定を一時的に緩和する
『消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の
是正等に関する特別措置法』が公布されました。
 
■消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の
 是正等に関する特別措置法及びガイドラインについて:内閣府
 http://www.cao.go.jp/tenkataisaku/pdf/houritugl.pdf

 具体的には
   (1)○○○円(税抜価格)
   (2)○○○円(税別)
   (3)○○○円(本体価格)
   (4)○○○円+税
   (5)○○○円+消費税
   (6)○○○円(税込価格×××円)

 といった、税抜価格や消費税、税込価格等を並列で明記することで幅を持た
せようということになったのです。
 
 平成26年4月以降は、色々な表記の仕方の値札が店頭に陳列されることに
なります。表示方法も数種類のパターンが混在することになりますので、慣れ
るまでは少し戸惑ってしまうかもしれませんね。
 

-★ 5%、8%、10%・・・結局どれくらい支払えばいいの?★---------

 消費者としては、「結局どれくらい支払うことになるの?」というあたりが
一番気になりますよね。
 
 CASIOのサイトでは、5%、8%、10%の3パターンの消費税率を
シュミレーションすることができます。これから買おうとしているものが消
費税率変更でどれ位変わるのか調べてみてはいかがでしょうか。

■消費税 - 高精度計算サイト:CASIO
 http://keisan.casio.jp/exec/system/1346316660


 次回は、消費税率変更に伴う身近な金額変更についてお話しします。
 お楽しみに!




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              どうする消費税!
     何がどうかわる?私たちは何をすれば良い? 第2回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1月と言えば、忘れられないことがあります。
平成7年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、今も皆様の記憶の中に
あることでしょう。
 
あれから19年。1月17日は、防災とボランティアの日とされ、前後3日
を含む計7日間は「防災とボランティア週間」と定められました。
 
今月は消費税率についての話題をご紹介していますが、このボランティア活
動は消費税の控除対象になるのかならないのか・・・皆様はどちらだと思われ
ますか?
 
-★ ボランティア活動は消費税対象になる? ★-------------
 
善意でおこなわれるボランティア活動。その活動には、有償のものと無償の
ものがあります。
 
有償のボランティアに対する支払いを給与と考えれば、支払う側は消費税の
控除はできませんが、ボランティア報酬と考えれば、消費税の控除が可能です。
 
一概にボランティア活動といっても、消費税がかかるものとかからないもの
が存在することになります。
 
ボランティア活動は善意の上でのことですので、消費税率など関係なく活動
される方がほとんどかとは思いますが、支払う側にとってはこれも興味深い
トピックスの1つかもしれませんね。
 
では、ボランティア活動に限らず、私たちの身の回りでも変わるものをみて
いきましょう。
 
-★ 私たちの身の回りでも変わる金額って? ★-------------

消費税の変更が関係してくるのは、値札がついた商品売買や取引だけでは
ありません。
 
 例えば・・・
  ●公共交通運賃(鉄道、バス)
  ●ATM手数料、振込手数料
  ●事業用建物

このように、身近な「値札の無いもの」も対象となります。
 
では、1つ1つ、何が変更されるのかみていきましょう。
 
-★ 公共交通運賃(鉄道、バス) ★-------------

皆様も通勤風景でよく見かける、あるいはご使用になっているICカード。
このICカードは平成25年時点で全国の78事業者が導入しており、使用可
能駅は5,000駅以上、発行枚数は8,700万枚以上とされています。
 
このICカードにも、消費税率変更に伴い1円単位での運賃導入をおこなう
との発表がありました。
 
■消費税率引上げに伴う公共交通運賃(鉄道、バス)への1円単位運賃
 (ICカード利用)の導入について:国土交通省
 http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo09_hh_000072.html

国土交通省の説明によると、従来の初乗り運賃140円区間は、ICカード
利用時には144円になりますが、切符を購入して利用すると据え置きの
140円のままとなります。なんだかICカードだと損をする・・・?
と思ってしまいますよね。
 
しかし、初乗り運賃130円区間は、ICカード利用時には133円になり
ますが、切符を購入して利用すると140円の切符を買わなくてはいけないこ
とになります。
 
区間によってそれぞれ価格は引き上げられているものの、その区間運賃によっ
ては、ICカードを利用する方がお得な場合もあれば、切符を買う方がお得な
場合もあるという状況が生まれます。
 
鉄道各社の消費税率引き上げに伴う運賃や料金改定については、事前に一度
確認してみて、お得に乗車したいものですね。
 
■消費税率引上げに伴う運賃・料金改定について:東日本旅客鉄道株式会社
 https://www.jreast.co.jp/press/2013/20131209.pdf

-★ ATM利用料・振込手数料 ★-------------

毎月の給料振込や、各種支払い等、私たちがATMを利用する機会は日常に
多く存在します。
 
ゆうちょ銀行では、平日8時45分?18時まで1回105円だった手数料を、
平成26年4月の消費税率変更に伴い、1回108円に変更することを発表
しています。
 
■消費税増税等に伴う各種商品・サービスの料金等の改定について
 :ゆうちょ銀行
 http://www.jp-bank.japanpost.jp/aboutus/press/2013/abt_prs_id001005.html

ゆうちょ銀行を除く各銀行でも、今後は手数料の変更があるかもしれません
ので、各金融機関の動向にも注目しておいてくださいね。

■ATM手数料、来春値上げへ 消費増税で3メガバンク
 :朝日新聞デジタル  http://www.asahi.com/articles/TKY201311190468.html

-★ 事業用建物 ★-------------

事業用建物などの建物を貸し付ける場合の家賃は課税対象になりますので、
消費税が変更されると、それに伴って家賃も上がるということになります。
 
というと、「これから毎月大変だ・・・」と頭を抱えてしまいそうなところ
ですが、契約書の中に消費税に関する記載がない場合には、契約期間満了時期
まで消費税率5%のままで借りることができますので、この機会に一度契約書
を再確認してみてはいかがでしょうか。
 
■地代、家賃や権利金、敷金など:消費税(国税庁)
 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6225.htm

今回は、私たちの身近にある「値札のついていないもの」への消費税率の影響を
ご紹介しました。
 
 次回は、企業が受けることのできる減税策についてお話しいたします。
 お楽しみに!



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              どうする消費税!
     何がどうかわる?私たちは何をすれば良い? 第3回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月は、消費税率変更にまつわるエトセトラをご紹介しています。


平成26年4月に8%に変更され、平成27年には10%に変更される消費税。
これから私たちは、企業としてどのようにこの消費税と向き合っていくべきなの
でしょうか?
 

今週は、企業が受けることができる「減税策」についてご紹介いたします。


-★ 中小企業投資促進税制 ★-------------

「中小企業投資促進税制」とは、中小企業者等が特定機械装置等の取得等を
した場合に、取得価額の30%の特別償却、または7%の税額控除ができる制
度のことです。


 対象となる設備は、
 (1)1台又は1基の取得価額が160万円以上の機械装置
 (2)1台又は1基の取得価額が120万円以上の事務処理の能率化等に資
   する次の器具備品
    ・測定工具及び検査工具
    ・電子計算機
    ・デジタル複合機
    ・試験又は測定機器
 (3)(1)の取得価額が70万円以上のソフトウェア
 (4)車両総重量が3.5t以上の貨物自動車
 (5)内航海運業の用に供される船舶
 となっています。
 

 ここで注目したいのは、パソコンやサーバーの導入についてです。
 

平成26年4月にはWindows XPが、平成27年7月にはWindows 2003
がサポート終了を迎えます。これに伴い、パソコンやサーバーなどを導入した
場合は上乗せ減税が処置されます。
 

処置される減税金額は資本金によって適用範囲が異なりますが、最大で1件
30万未満、合計で300万円までの全額損金算入が可能となり、税額控除の
対象となります。
 

皆様にも役立つ制度だと思いますので、しっかりチェックしてみてくださいね。
 
■中小企業投資促進税制の上乗せ措置のご案内:中小企業庁
 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2013/131114sokusinzeisei.pdf


-★ 所得拡大促進税制 ★-------------

「所得拡大促進税制」とは、個人の所得水準の底上げを促進していくため、
制度を2年間延長するとともに、従業員への給与などの支給額を基準事業年度
から5%以上増加させるという要件を緩和し、平均給与等支給額の算定方法を
適用しやすいように緩和する制度のことです。


控除額は、支給増加額の10%(法人税額10%、中小企業等は20%)を法人
税の税額控除として申請することができます。


対象となる事業者は、雇用を増やした時に受けられる減税措置を利用していな
いことと、青色申告書を提出する中小企業となっています。
  

 優遇される条件は、
 1)基準事業年度の「雇用者給与等支給額」と比較して、適用年度(=申請
   対象の年度)の「雇用者給与等支給額」が5%以上増えていること
 2)前年度の「雇用者給与等支給額」と比較して、適用年度の「雇用者給与
   等支給額」が減っていること
 3)下記に沿って計算・要件に適合しているかを確認する
   a.「雇用者給与等支給額-日雇い労働者に支払った給与等支給額」を
     計算する
   b.「年間の雇用者数-年間の日雇い労働者数」を計算する
   c.「(a)÷(b)」で「平均雇用者給与等支給額」を計算する
   d.前年度の「平均雇用者給与等支給額」と比較して、適用年度の「平均
     雇用者給与等支給額」が減っていないことを確認する
 この3つ全てを満たしていることが条件になります。
 

「雇用者給与等支給額」には、月給だけではなく賞与も含まれます。経済産業省
のサイトでは、要件からよくある質問まで紹介されていますので、適用を受けたい
方はご一読くださいね。
 

 適用期間は平成30年3月31日までとなっています。
 
■所得拡大促進税制:経済産業省
 http://www.meti.go.jp/policy/economy/jinzai/syotokukakudaisokushin/syotokukakudai.htm


-★ その他の税制 ★-------------

この他にも、中小企業や小規模事業者にかかわる税制については、中小企業
庁のサイトで公開されています。何か役立つものはないか、この機会にチェック
してみてはいかがでしょう。


その中で、適用できる減税策がないか、ご検討くださいね。


■民間投資活性化等のための中小企業・小規模事業者関係税制の概要を
  公表しました:中小企業庁
 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2013/131010zeiseiKaisei.htm


次回は、税率変更がITシステムに与える影響範囲についてお話しいたします。


お楽しみに!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
              どうする消費税!
     何がどうかわる?私たちは何をすれば良い? 最終回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1月も最後の週になりました。一年で最も寒いといわれる大寒を過ぎ、立春が
すぐそこまで来ています。
 
今月は消費税率変更にまつわる情報をお届けしてきました。
最終回である今週は、消費税率変更がITシステムに与える影響範囲について
とりあげていきます。
 
特に、ITに関わる職務についておられる方は、ぜひご一読くださいね。


-★ 基幹系システムへの影響は? ★-------------
 
まずは、基幹系システムへの影響はどれ位なのかみていきましょう。
 
基幹系システムとは、業務内容と直接に関わる販売や在庫管理、財務など
を扱う業務や、サービスの中核となる重要なシステムのことですが、一体
どのような部分が消費税率改定による影響を受けるのでしょうか?

 影響を受ける範囲としては、大きく分けて次の通りです。
 
 ・販売管理、購買管理・・・新税率対応、複数税率対応(長期契約など)
 ・会計・・・消費税申告に必要な情報収集や集計
 
パッケージ化された基幹系システムや業務パッケージを利用している場合は、
その提供会社が追加機能やアップデートを提供しているケースもありますので、
自社で使用している基幹系システムの動向は、チェックしておきましょう。

では、リース品についてはどうなるでしょうか?
 

-★リース品の取引開始をいつにする? ★-------------
 
社内で使用するコンピュータやサーバーなどのハードウェアは、リース品を
利用されている企業も多いのではないでしょうか。
 
リース品は、「ファイナンス・リース」と「オペレーティング・リース」に
大別され、そのどちらを選択するかによって支払いにかかる消費税率は変化
します。
 
 どれ位変化するのかというと・・・

 ・ファイナンス・リース
   ⇒税率改正前に契約を締結していれば消費税率改定後も5%
 ・オペレーティング・リース
   ⇒税率改正後は月々支払いの消費税率が8%に
 
「ファイナンス・リース」と「オペレーティング・リース」では、3%の差が
あることが解ります。
 
3%の差という部分だけに注目すると、「ファイナンス・リース」を選択した
くなるところですが、「ファイナンス・リース」の場合は、故障した場合には
借り手自身が対応する必要があり、契約を途中でキャンセルすることも
できません。
 
一方の「オペレーティング・リース」では、契約の途中解約が可能で、故障
修理もリース会社の負担になります。
 
どちらのリース形態が良いかは、製品の故障頻度や使用期間に応じて、
しっかりと考える必要がありそうですね。

■改正消費税法とリース取引冊子:公益社団法人リース事業協会
 http://www.leasing.or.jp/book/pamphlet/shouhi.pdf


-★これから先、消費税はどうなっていくの? ★-------------

消費税率の改正は、平成27年におこなわれる10%への引き上げが終了
とは限りません。
 
今後の税制改正にも柔軟に対応できるような自社開発の業務システム作り
が、私たちにできることの第一歩かもしれませんね。


来月もお楽しみに!