旋盤ツールの新製品「ショートシャンクホルダー」

株式会社広真商会は、昭和32年創業以来工作機械や工具の業界で地元の町工場の物作りの良きパートナーとして事業を営んできた。
近年、製造業を取り巻く環境は大きく変わり、そこから生まれるニーズもより多様化、難問化しているが、同社はそのニーズに答えるよう現場第一主義の観点で顧客と共に歩み続けている。
具体的には、工作機械である旋盤の加工時のビビリ（振動）を防ぐ内径用短尺ツールホルダー「ショートシャンクホルダー＝写真」を発売した。既存品に比べ全長が約３分の２と短いうえに、ホルダー頭部の形状も工夫し、加工時にビビリのない高精度の加工ができる。ホルダー径８ミリ－25ミリメートルの６種類で、価格は１万－１万5,000円。年間1,200万円の売上を目指す。切削時の抵抗がホルダー中心に向かうよう頭部の形状を工夫し、切削振動が生じにくく、難切削材料の内径加工に適している。顧客がホルダーの長さを縮めるため切断する必要がないように、最初から全長を短くしコストを省き、またチップ装着部分の変形を防ぎホルダーを長寿命化させる低温化処理も別注文で手がける。ホルダー内部に切削油を通す内部給油方式で、ホルダー底部にワンタッチ式の継ぎ手を付けて、円滑な給油ができる。
上記の通り差別化し、地元の町工場に好評である。今後とも高精度な加工分野で製造業のニーズに対応することを期待する。（東成・生野支部）
（※ニューズレター234号（発行：大阪商工会議所・2010年6月25日）より抜粋）