柔道整復師試験合格のための模擬試験作成に取組む会社

柔道整復師国家試験は、年１回に実施される受験者6,000名を超す大規模な国家試験。大阪市淀川区には柔道整復師国家試験の模擬テストを専門に実施している会社がある。
日本柔整師国家試験対策協会（通称：大阪ドクターズ）、平成14年秋に柔道整復師試験合格のための塾として、３名の医師、歯科医師と２名の柔整講師が設立に関わりスタートさせた会社だ。
代表者の木村文規さんは、もともと阪急淡路駅前で整骨院を経営していた街の整復師さん。今の仕事を始めたきっかけは、整骨院で働くスタッフに早く資格を取ってもらい一人前の整復師として独り立ちしてもらいたいとの思いからだ。
受験指導を始めた当時、柔道整復師育成のための専門学校は全国で14校（うち大阪３校）しかなかった。当然、模擬試験を実施している機関など１校もなかったので、全国初の試みだ。今でこそ年間6,000名を超す受験市場となり、100を超す専門学校がしのぎを削っているが、木村さんが個人塾を初めた平成２年当時は受験市場になるには程遠い状況だった。
受験者が増えだし、市場として本格化してきたのは、資格が都道府県管轄から国家試験に変更された平成５年以降。資格取得後、独立開業しやすいことも受験者増加の追い風になったのだろう。
同社の模擬試験を採用している専門学校は、現在約30校。年間7,000名近くいるとされる受験生の内、1,000名前後が同社の模擬試験を利用している。完全オリジナルで、本試験的中率は毎年６割前後と高水準を維持。利用者からのクレームもこの５、６年ゼロと品質面も徹底している。木村さんいわく「うちの模擬試験さえきっちりやっていたら、確実に合格しますよ」。設立以来10年以上にわたり蓄積してきた模擬試験データと他では決してマネできない、手をかけ時間をかけて作成してきた問題作りのノウハウがあるからだ。
これからも国家試験合格を目指す受験生のため、木村さんはじめスタッフの地道な努力は続けられ、同社の営業基盤を更に強いものにしていくことが期待される。（北支部）
（※ニューズレター266号（発行：大阪商工会議所）より抜粋）